おすすめコンテンツ

新築のマイホームでまさか!「シックハウス症候群」の原因とは?

シックハウス症候群の原因
目次

シックハウス症候群とは?

みなさんは、「シックハウス症候群」という言葉をご存知でしょうか?

主に新築や増改築などの建築工事をした住宅で、化学物質を含有した新建材を使用したことによって室内空気が汚染され、住む人が体調を悪くしたり、目や喉に痛みなどの症状がでたりすることを「シックハウス症候群」と言います。
この「シックハウス症候群」の原因は、実は、化学物質を含有した新建材だけではなく、現在の「住宅の高気密化」が進んだという、住宅性能の向上に伴って起きた問題だったのです。

全国的にも「シックハウス症候群」は大きな問題となり、十数年前に「建築基準法」で建物の「内装材の規制」と共に「居室の24時間換気」が義務付けられました。

内装材の規制による低ホルムアルデヒド製品の定着

建築現場で良く見かける「F☆☆☆☆(エフフォースター)」というマークは、内装仕上げに使用するホルムアルデヒドを発散する建材に対して「等級」を付けて表示しているものです。
☆(星)が一番多い「F☆☆☆☆(エフフォースター)」はホルムアルデヒドの発散量が一番少ない、あるいはホルムアルデヒドを一切含まない製品を表しています。
「F☆☆☆」や「F☆☆」と、☆が少なくなるにつれてホルムアルデヒドの発散量も増えるので室内での使用面積が制限されたり、更に☆の少ない「F☆」以下の建材は「使用禁止」という厳しい使用制限が設けられています。

シックハウス症候群に対する改正建築基準法が施行された時は、建築業界内でかなり混乱したのですが、現在では、建材メーカーの商品で「F☆☆☆☆(エフフォースター)」以外のマークを見かけない程、世の中に低ホルムアルデヒドの製品が定着しています。

一番大事!居室の24時間換気

上記のような建物の内装材の厳しい使用制限をされたから、もう「シックハウス症候群」の心配はないと思ったら、実は大間違いです。
シックハウス症候群に対する改正建築基準法の本丸は、「換気設備設置の義務化」にあると私は考えています。

この「シックハウス症候群」の原因は、住宅の「高気密化」が進んだことが起因していることは、前に申し上げましたが、「高気密化」というのは、ドアや窓を閉め切っていれば室内の空気は外に漏れない、というものです。逆に外の空気もシャットアウトします。

ひと昔前の住宅は「すき間風」が入って来て、冬は寒くて夏は暑い思いをしていましたが、段々と住宅の性能が良くなって「高気密化」が一般的になった途端、シックハウスの原因になるなんて、ちょっと皮肉ですよね。
住宅の「高気密化」によって、これからは換気設備を設置することが義務付けられてしまいました。

生活の中や人からも、室内空気汚染の原因は発生している!

実は、私たちの生活する中で、室内空気を汚染しているのはご存知でしたか?
キッチンからは臭いや湿気、加熱機器がガスの場合は二酸化炭素や二酸化窒素、ホルムアルデヒド等も発生します。
他には、灯油やガスのヒーターなどからも室内空気が汚染されます。

更に、私たち自身の体からも。呼吸や汗によって、二酸化炭素や湿気が放出され、室内の空気を汚染しています。
みなさんも、人混みの中で気分を悪くした経験はありませんか?

建物に使う建材を低ホルムアルデヒドの製品にしたとしても、私たちが生きていくため・生活するだけで、室内の空気を汚染しているため、「換気設備の設置の義務化」は、私たちのシックハウス症候群予防の措置として、とても大事な決まりなのです。

意外に見落としがち?家具にも注意!

そして・・・
私たち建築のプロが厄介だと感じているのが、インテリアで設置する「家具」です。
家具は、建築基準法の規制の枠組みには入っていないため、安価な家具や輸入品などの家具にはシックハウス症候群の原因となるVOC(揮発性有機化合物)が含まれていることが往々にしてあります。

前に私がリフォーム工事をしたお客様が、お引渡しから3週間以上も原因不明の咳に悩まされており、リフォーム工事直後ということもあって「シックハウス症候群」の可能性も考えられました。
業者と共にリフォーム工事で使用した建材を片っ端から調べ上げ、全て「ホルムアルデヒドを含まない製品」だったのですが、寝室に置かれた家具やラグは輸入品でした。

こういったケースのシックハウス症候群の解決策としては、
1)一旦、家具を別の場所に移動させて数日過ごしてみる→原因を探る
2)しばらくの間、ずっと換気を行う→汚染空気を除去する
このお客様へも同じアドバイスをさせていただき、数日後には体調も回復されたようです。

まとめ

★「シックハウス症候群」の原因は、実は、化学物質を含有した新建材だけではなく、現在の「住宅の高気密化」が進んだ結果
★そのため現在は「建築基準法」で建物の「内装材の規制」と共に「居室の24時間換気」が義務付けられている
★安価な家具や輸入品などの家具にはシックハウス症候群の原因となるVOC(揮発性有機化合物)が含まれていることがあるので注意!

シックハウスの症状は、個人差も多いのですが、人によっては重篤なアレルギーや免疫障害もあり命に係わることもあります。
特に子どもは大人よりも化学物質の影響を受けやすいと言われているので、ママとしても大切な家族を守るために気をつけたいですよね。

新築の住宅では「内装材の規制」と「居室の24時間換気」はセットで義務化されていますが、リフォーム工事の場合は自治体のチェックが入らない場合も多いので、しっかりとした自己管理が必要です。リフォーム工事前に、工事業者に相談してみるのも良いですね。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次