キャリアコンサルタントの橋谷恵です。
履歴書や職務経歴書づくりも大変だけれど、それよりもなによりも面接でどうしたらいいかを気にかける方は多いものです。
アルバイトを含めれば、人生で一度や二度は面接を受けた経験はあるはずなのに、それでも面接ってやっぱり不安・・・。
転職活動の進め方のご相談にいらっしゃる方でも、応募する前から「面接でどうしたらいいですか?」というご質問は、数多くいただきます。
それなら、先に面接の不安を少しでも解消しておきましょう!
ということで、面接についての質問でよくある「身だしなみ」と「質疑応答」のうち、先に準備できる「面接での身だしなみで気をつけたいポイント」を、今回はお届けしていきます。
もちろん、希望する雇用形態や職種によって多少の差異はありますが、基本的な心構えやヘアメイク対策は共通していますので、ぜひチェックしておいてくださいね。
面接する側の意見!人は見た目の第一印象がすべて?
わたしは仕事柄、面接をする側の人と話すこともあるのですが、そのときによく言われるのが
「バイトの面接だからって、Tシャツや短パンで来るのもどうかと思うよね」という言葉。
面接は、受けに来る人そのもので判断をされます。
事前に書類を郵送していたとしても、面接で会ったときの見た目が第一印象。
アメリカの心理学者、アルバート=メラビアンが提唱する初対面での判断基準、視覚情報55%、聴覚情報38%、言語情報7%というのは、あまりにも有名な話です。
それくらい、最初は見た目でしか判断してもらえないということなのかもしれません。
それなら見た目の印象をアップさせるには、どうしたらいいのでしょう?ひとつひとつ見ていきますね。
アルバイトの面接もスーツのほうがいいの?
アルバイトだから普段着でいいかというと、前に書いた面接する側の言葉にもあるように、普段着の印象はよくなさそう。
ファッションや雑貨関連の面接では「私服でお越しください」と言われることもありますが、これは面接でのお洋服のセンスが、仕事で取り扱うもののセンスに関係するから。
そうでなければ、私服と書かれていてもスーツが無難といえば無難です。
面接で「スーツでなくてもよかったのに。。」と言われることはあっても「スーツを着てきてくださいね」と注意されることは、ありません。
それは、注意されずに不採用になるから。
スーツは、困った時の便利アイテムともいえますが、黒や紺のスーツに白のシャツだと学生の就活みたいで、それはそれで少し固すぎます。
ペンシルストライプみたいに無地でなくてもいいので、黒や紺以外のベージュやグレーのスーツがあれば、お子さんの入学式や卒園式のときのスーツでもいいですね。
テーラード型でない、ノーカラーのジャケットでも、きちんと見えればOK。
インナーは、襟付きシャツやブラウスでなくてもいいですが、きちんとした印象に見えるのは襟付きシャツです。でもシワ加工だと変なので、アイロンはかけましょう。
色も白でなく薄いベージュやピンクにブルー、無地でなく目立たないストライプ柄などでもOK。インナーは明るめの色の方が、顔が明るく見えて印象よくなります。
手持ちがなければ、ユニクロなどのファストファッション店で安く買ってみてはいかがでしょうか。
もしスーツがなければ、スーツに準じるような、シンプルなデザインと色のスカートまたはパンツとブラウス。ニットカーディガンは、ラフな印象になるので、避けたほうがベターです。寒ければ着ていって面接のときに脱ぎましょう。
冬の時期はコートや手袋マフラーもありますが、それは手持ちの物から選んで、入る前に手に持てば目立ちません。
いざ面接という時に困らないよう、手持ちのアイテムを、先にチェックしておきましょう。
パートでも仕事は仕事。服装は仕事への姿勢につながるので、きちんとした印象に見える服装を心がけたいものです。
パンツスーツよりスカートの方が印象がいい?
ふだんはパンツばかりでスカートは履かないというママは、スカートを持っていないからどうしようと思うかもしれないけど、ご安心ください。
スカートでないとだめとか、パンツは印象悪いということは、特にありません。
むしろなれないスカートで足を気にするよりも、慣れているパンツスタイルの方が格好良く見えます。
ただ、パンツスタイルのときに気をつけたいのはソックス。
ソックスの色柄は歩くとけっこう目立つので、ショートストッキングやソックスはベージュ・黒・ネイビーなど目立たない色の無地にしましょう。
スカートの場合は、ベージュのストッキング。寒ければ途中でタイツからストッキングに履き替えればOKです。
靴やバッグの小物アイテムにも気を配りましょう
靴は必ずしもパンプスやヒールでなくてもOK。サンダルやカジュアルすぎるスニーカーはやめておきましょう。
黒い靴は服に合わせやすいですし、リボンなどの飾りがついていたり切り替えがあっても大丈夫。そこまで厳密なプレーンパンプスでなくても、いいのです。
泥ハネなどないように、出かける前には靴をキレイにしておきましょう。
バッグも、就活用バッグはさすがに変ですよね。色も黒が無難ですが、シンプルな紺やベージュのバッグなどで、応募書類を面接で持参するなら書類を折らずに入れられるA4くらいの大きさが便利です。
バッグ選びで、気をつけたいのはふたつ。
ひとつはバッグのブランドマーク。
面接練習をさせていただいたときに、バッグは黒だったけど、輝くブランドロゴのプレートが。これは、小さくても意外に目立ちます。面接する側によっては、あまりいいイメージを持たないので、ちょっと気をつけたいもの。時計も同様に気をつけてくださいね。
もうひとつは、バッグの口。
開けっ放しで中が丸見えだと、中身にまで気を配ることになるので、ファスナーやフラップで閉められるバッグがベター。トートバッグのように中が見えるようであれば、ハンカチなどかけて中身が見えないようにする工夫も欲しいところですね。
そうそう、もうひとつ気を付けておきたいアイテムがあります。
それはスマホのストラップやアクセサリー。
バッグのキーホルダーや大きなチャームも目立ちますが、スマホのストラップやチャームといった飾りもかなり目立ちます。特にスマホは取り出しやすいところに入れているので目立ちがちです。
面接の最中にスマホを使うことはまずないので、面接のときはポケットでなくバッグの中にしまって見えないようにしておきましょう。
きちんとまとめたヘアスタイルで、印象アップ
ヘアスタイルのポイントは、清潔感とお辞儀をしたあとに髪を直さなくて済むかという点。
面接では必ずお辞儀をするので、お辞儀してチェックしてみてくださいね。
ショートヘアのママは、クセやハネがないようにすればOK。ミディアムヘアやロングで結べるママは結んでしまった方がラクです。
結べなければ、サイドや前髪をピンでとめておくと、お辞儀をしたときに手で直さずに済みます。
あと、意外に多いのがピンの飾りやヘアゴムのファー。黒でも大きなファーや光る飾りは小さくても目立ちます。毎日使っていて見慣れていると気がつきにくいけど、できるだけ飾りのないピンやヘアゴムを使って髪をまとめるようにしてみてくださいね。
普段メイクをしない人も、少し色味をプラス!
できれば面接のときは、メイクをしたいもの。
チークと色付きリップで少し色味をプラスするだけでも、顔色が明るく見えて第一印象アップにつながります。
顔色がワントーン明るくなるCCクリームや、カバー力のあるBBクリームといった、オールインワンベースアイテムもプチプラアイテムがありますから、普段メイクをしないママもドラッグストアや100円ショップのコスメコーナーをのぞいてみてはいかがでしょう。
バッチリメイクでなくてOK。色付きリップとチーク、プラスできればBBクリームかCCクリームで、清潔感ある明るいママとして印象づけたいものです。
ネイルをしているママは、ちょっと大人しめになるように、ネイルオフかネイルチェンジしておきましょう。
服装よりも大事なものとは・・・?
面接は初対面の人に会うから、身だしなみが大切なのは言うまでもありません。
ただ、お洋服も、メイクもヘアも、バッグも靴も全てバッチリでも、もうひとつ大切なものがあります・・・それは、笑顔です。
どんなに見た目に気を使っても表情が暗いと、せっかくのあなたの魅力が伝わりません。
普段いそがしかったり、疲れてしまったりと、笑顔も忘れがちではありませんか?
ときには鏡で、ママ自身の身だしなみも、笑顔も見ておくようにすると、面接の準備にもなります。
いそがしくても、大変でも、鏡を見てスマイル!スマイル!!
面接は、知らない人にはじめて会う場所。
面接を受けるのは緊張しますが、面接をする側も、どういう人が面接を受けにくるのか緊張して待っています。
面接での最初の印象を変えるのは、かなり大変。
できるところから準備しておけば、面接で話す内容の準備もできるし、面接の最中に変なところに気を取られることなく、面接に集中できます。
身だしなみは、準備すればだれでもできるので、できるところから早めに準備もしておきましょうね。