過払い金って何?
過払い金とは、その名のとおり、「払い過ぎたお金」のことです。
具体的には、消費者金融等の貸金業者から借入を行い、返済をする際に、
法律で定められた利息の上限を上回った利息を払い続けていた場合に、
その払い過ぎの部分のことを指します。
法律で決められた利息よりも多く払わされてきたわけですから、
その払い過ぎの部分は、法的にも「払い過ぎたから返してください」といえるわけです。
これが過払い金ということになります。
貸金業者が利息を取るのと同様に、
過払い金を返してくださいという側も、
「本来返してもらえるはずのものを今まで返してもらえなかった」のですから、
「過払い金に遅延損害金(利息のようなもの)を付けて返してください。」といえます。
なので、過払い金は思ったよりも高額となることが多いのです。
親に過払い金があるかもしれない
両親に過払い金があるかもしれない、とおっしゃる方は少なくありません。
ただ、年配の方は
「もう終わったことだから」
「利息として約束通り払ったのだから」
「弁護士事務所は怖くて行きづらい」
「もう書類などが残っていない」
などの理由でためらう方も多いようです。
ただし、過払い金は法的にも「返してもらって当然」のお金ですし、
計算してみると意外に高額になるということも少なくありません。
「過払い金があるかも」と思った方は、
相談だけでもしていただくことをお勧めします。
最近は、相談無料の法律事務所も増えていますし、
実際にご相談いただいた方は
「相談してよかった」とおっしゃられる方がほとんどです。
カードや資料がなくとも、
「いつごろ借りていたか」、
「どこの貸金業者だったか」が、うろ覚えになってしまった方でも
貸金業者に取引履歴を開示請求すれば、
詳細を判明させることが可能です。
実際に過払い金が返ってくれば、それまで返済が大変だった分、
老後の蓄えにしたり、自身の趣味のために使っていただいたり、
お子さんやお孫さんのために使っていただいたりと夢は広がります。
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時効があるって聞いたけど、いつまで?
過払い金の返還請求ができなくなる「時効」のお話ですが、
「借りた日から10年」や「返した日から10年」、
「最高裁の判決が出てから10年」等と
誤解されている方が少なくありません。
法的に正しいのは、
「借り入れ返済をくりかえしてきた最終取引日から10年」ということになります。
取引と取引との間に数年のブランクがあると、
別々の取引と扱われ、昔の取引の分が時効にかかるということもありますが、
基本的には、最終取引日から10年間経っていない場合には、
いまだ過払い金返還請求が可能ということになります。
今なお取引を続けている方は、
今後取引が終わってから10年間は時効にかからないということなのです。
ただ、いつ時効にかかるかについてもなかなか難しい法律論となりますので、
まずは弁護士にご相談いただくことをお勧めします。
「過払い金」という言葉は知っていても、
「私はいいや」といって、過払い金返還請求に積極的ではない方が少なくありません。
ただ、過払い金は、「必死に返済してきた」からこそ発生しているもので、
法的には当然返還請求すべきお金となります。
これまで大変だった分、今後の生活を潤してくれる助けとなってくれますので、
ご両親に過払い金が発生している場合には
「まずは相談だけでも」と背中を押していただければと思います。
最近は、「娘に言われて・・・」と事務所を訪れる方も少なくありません。
過払い金返還請求をすることによって、
「手続きをしてよかった」と笑顔になる方が今後も増えていくとよいですね。