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正社員登用制度とは?条件や面接の内容、落ちる人の特徴、試用期間の目安を解説

「正社員登用制度は難しい?」

「試用期間はどれくらい?」

正社員登用制度を利用すると、アルバイト・パート・契約社員などの非正規雇用従業員でも、正社員にれる可能性があります。

「正社員登用までの流れは?」「正社員登用に落ちる人の特徴は」といった疑問も多くみられます。

今回は、正社員登用制度の基準や条件、正社員登用試験の内容などを解説します。

目次

正社員登用制度とは

正社員登用制度とは、非正規雇用で働いている人材の雇用形態を正社員雇用に切り替える制度です。

通常、一定期間アルバイトやパート、契約社員として働いたのち、会社への貢献度が認められた段階で正社員にキャリアアップするのが一般的です。

企業は、自社の内情や業務内容を熟知した人材を雇用でき、働き手は慣れ親しんだ環境・労働内容で正社員になれるというメリットがあります。

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正社員登用制度の基礎知識

正社員登用制度の目的

正社員登用制度は、企業・店舗の業務に対する貢献度が高い人材に、より安定的な雇用形態で活躍できる機会を与えるためのものです。

企業は、正社員登用を行うことで優秀な人材を確保でき、新たに人材を採用・教育するコストも削減できます。

正社員登用と無期転換ルールの違い

無期転換ルールとは、「企業との雇用契約期間が通算5年を超えた有期雇用労働者は、申し出を行うことで無期雇用へ転換できる」というものです。

正社員登用制度と無期転換ルールの違いは、「雇用形態が変わるかどうか」です。

正社員登用制度は、雇用形態が非正規から正規に切り替わる一方、無期転換ルールでは、無期労働契約に転換した後も雇用形態が非正規雇用のまま変わりません。

正社員と契約社員の違い

正社員と契約社員の違いは「雇用期間の定め」です。

正社員には雇用期間の定めがない一方、契約社員はあらかじめ契約期間が定められています。

また、正社員は賞与(ボーナス)や福利厚生を受けられますが、契約社員は制度の対象外とされるのが一般的です。

正社員登用制度は法律で推進されている

正社員登用制度の積極的な採用は、「パートタイム・有期雇用労働法」によって義務化されています。

同法律の三条には「契約社員の労働環境改善と正社員としての積極的な雇用の推進」と記されています。

正社員登用制度に年齢制限はない

「正社員は〇〇歳まで」といった決まりや法律などはありません。

とはいえ、年齢が上がるにつれてスキルや実績を求められるようになるため、正社員登用のハードルは高くなる傾向にあります。

「30歳までにある程度仕事をこなせるようになる」という観点から、正社員になれる年齢のターニングポイントは「27歳」が目安です。

正社員になれるのが34歳までってホント?

国が定めるフリーターの定義は「15歳から34歳まで」とされており、就職支援サービスの利用可能年齢も「34歳まで」です。

そのため、「正社員になれる年齢は基本的に34歳まで」という説もあります。

35歳以上でも正社員になれる可能性はありますが、経験や能力がなければ転職活動でかなり不利になってしまうため、正社員を目指す場合はできるだけ早く行動しましょう。

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正社員登用の基準・条件

正社員登用の基準は企業によって異なりますが、「一定期間の勤続」または「登用試験を受ける」のが一般的です。

勤続が条件の場合、一定期間が過ぎれば無条件で社員になれます。また登用試験に関しては、筆記試験や面接で合否が決まります。

また、重視するポイントについても、「コミュニケーション能力」や「売上・営業ノルマの達成度合い」など様々です。

正社員登用制度の試用期間は何年が目安?

正社員登用制度の試用期間は、3~6ヶ月程度が目安です。

ただし、労働基準法等で厳密に規定されているわけでは無いため、企業によって期間は変動すると考えましょう。

また、就業規則で「試用期間の延長規定」を定めている会社も多く、所定の条件を満たしている場合は期間が延長される可能性もあります。

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正社員登用を目指す際に確認すべきポイント

正社員登用の要件・基準・規定

正社員登用制度を利用する場合は、登用の要件や基準、社内規定などを確認しておきましょう。

求人票には記載されていない追加事項や細かい条件がないかどうかも、面接時に聞いておくと安心です。

正社員登用の実績

企業によっては、正社員登用制度があっても、実際に利用されていないケースがあります

そのため、制度の有無だけでなく、登用実績があるかどうかも必ず確認しましょう。

この時、過去全体だけでなく、直近3年の実績に注目することで、制度の実態を正確に把握できます。

正社員登用後の雇用条件

正社員登用後に、給与形態や待遇、休日規定といった雇用条件が変わるかどうかも確認しましょう。

正社員登用の要件と同様、求人広告には詳細が掲載されていない可能性も高いため、注意が必要です。

後から「思っていた条件と違う」とならないためにも、事前に説明を受けましょう。

確認しておきたい雇用条件

  • 給与形態
  • 勤務時間
  • 休日
  • 福利厚生
  • 各種手当
  • 残業や休日出勤の規定

 

正社員登用までの基本的な流れ

正社員登用までの基本的な流れは以下のとおりです。

  1. 正社員登用の条件や基準などを確認する
  2. 雇用条件や待遇などを確認する
  3. 正社員登用試験や面接を受ける(または一定期間勤続する)
  4. 雇用契約の更新や変更を行う

1.正社員登用の条件や基準を確認する

社員登用を目指す場合は、事前に正社員登用の基準を確認し、自分が条件を満たしているかどうか判断しましょう。

特に、「日頃の仕事ぶり」は重視されるケースが多いため、日ごろから熱意を持って仕事に取り組むことが大切です。

場合によっては、上司が普段の働きぶり評価し、人事へ推薦してくれる可能性もあります。

2.雇用条件や待遇などを確認する

非正規雇用から正規雇用に転換する際、雇用条件が変わる可能性があります。

勤務時間や休日、給与形態、福利厚生など、待遇面の規定はしっかり確認しておきましょう

正社員登用後に「思っていた条件と違う」と後悔しないためにも、会社との認識相違をなくしておくことが大切です。

3.正社員登用試験や面接を受ける(または一定期間勤続する)

正社員登用されるには、会社が定める正社員登用試験を受けたり、一定期間働いたりする必要があります

企業によっては面接を実施するケースもあるため、仕事に対する熱意や勤続意思などをアピールしましょう。

4.雇用契約の更新や変更を行う

正社員登用の条件を満たした後は、上司や人事担当などを交えて話し合いをしましょう。

最終的な雇用条件などを確認し、問題がなければ正社員への雇用転換手続きを行います。

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正社員登用には試験がある

正社員登用試験の内容は企業によっては様々ですが、多くの場合「面接」「筆記試験」などが行われます。

面接

正社員登用制度の面接では、志望動機や自己PRなどを問われます。

「なぜ正社員になりたいのか」「会社にどのような貢献ができるか」などをアピールできるかが重要です。

面接前に自己分析を行い、仕事で活かせる自分の強みを整理しておきましょう。

筆記試験

正社員登用の筆記試験では、基礎学力や論理的思考力などを測る目的で、小論文や適性検査(SPI)などが実施されます。

小論文では、仕事に関する考えや自己PR、キャリアビジョンなどに関する課題が出題されやすい傾向にあります。

またSPIに関しては、参考書や問題集を使って勉強するなど、事前に対策をしておくのがおすすめです。

正社員登用試験は難しい?

正社員登用試験の難易度は、企業によって様々です。

企業は、自社への貢献度が高い人材を採用したいと考えるため、会社が求める人物像を踏まえて、自身の強みやスキルをアピールしましょう。

また、「自社への貢献意欲」も重視されやすいため、仕事に対する熱意を積極的に伝えることも重要です。

正社員登用されやすい人の特徴

仕事に貢献している

正社員登用においては、「業務に対する貢献度の高さ」が重視されます

最低限の業務をこなすだけでなく、自分の強みを活かして高い成果を残したり、パフォーマンス向上のために努力する姿勢を持つことことが重要です。

日頃から、「業務を率先して引き受ける」「ミスをしないよう丁寧に仕事をする」といった心がけをすることで、正社員登用される可能性も高まるでしょう。

良好な人間関係を築いている

仕事を円滑に進めるうえで、チームワークは重要な要素です。

そのため、同僚や上司など、他の従業員と良好な人間関係を築いているかどうかは、正社員登用においても重視されやすい傾向にあります。

日頃から社内の人と積極的にコミュニケーションを取るなど、協調性をアピールできるように工夫しましょう

正社員になりたい意思をしっかりと示している

企業は、「熱意があり、継続的に自社へ貢献してくれる人材」を求めます。

そのため、「正社員として会社に貢献したい」という意欲や「勤続の意思」などを、しっかりとアピールすることが重要です。

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正社員登用制度に落ちる人の特徴

周囲とのコミュニケーション不足

コミュニケーション能力が低い人は、正社員登用に落ちやすい傾向にあります。

仕事を円滑に進め、高い成果を残すには、同僚や上司との協力が欠かせないためです。

日頃から、挨拶やお礼、報連相など、社会人として当たり前のコミュニケーションを徹底しましょう。

体調不良での休みが多い

体調不良で休みがちな人も、正社員登用には向いていません。

休みが多いと、業務の停滞や遅れ、周囲の業務負担増大を招きやすくなってしまうためです。

もちろん、やむを得ず体調を崩してしまうことは誰しもありますが、その頻度が極端に高いと、評価ダウンに繋がってしまうのも事実です。

正社員登用の対策が出来ていない

試験対策が全く出来ていない人も、正社員登用されにくい傾向にあります。

正社員登用試験は、面接練習やSPIの勉強をすることで、事前対策が可能です。

必要な準備を怠ると、「熱意がない」という評価に繋がってしまうリスクもあるため、少しでも合格できる可能性を高められるように努力しましょう。

自分の仕事だけをする・一匹狼

自分の仕事だけをする一匹狼タイプも、試験に受かりくい傾向にあります。

最低限の仕事をこなすだけでは、他の人員でも代わりが効くため、企業側はわざわざ正社員として雇うメリットを感じません。

積極的に仕事を引き受けたり、周りのフォローしたりするなど、協調性やチームワークを重視する姿勢が必要です。

高齢

高齢の人は、正社員登用のハードルが高い傾向にあります。

正社員登用では、今後長期的に業務を担っていく人材が求められるため、似たような能力値の若手と年配従業員がいた場合、ポテンシャルの高い前者が圧倒的に有利です。

高齢で正社員登用されるには、突出したスキルや実績が必要不可欠です。

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正社員を目指してやっておきたいこと

応募書類や面接で経験やスキルをアピールする

正社員登用を目指す際は、応募書類や面接において、業務に役立つ経験やスキルがあることをアピールしましょう。

業務効率化や業績アップに役立つ能力があると認められれば、正社員として働ける可能性も高くなります。

徹底的に自己分析を行い、自身の強みやアピールポイントを洗い出しておくのがポイントです。

志望動機のポイント

正社員登用で志望動機を伝える際は「長期的に働き続ける意思」をアピールするのがポイントです。

企業は、「自分の仕事に責任を持ち、長期的に会社へ貢献してくれる人材」を求めるためです。

たとえば、「将来的に本社で働きたい」「〇〇の業務改善に携わりたい」など、将来のキャリアビジョンを伝えることで、意欲を認められる可能性も高まります。

試験対策を行う

正社員登用試験を受ける際は、小論文の練習やSPIの勉強など、事前に試験対策をしておきましょう。

また、面接を実施する場合は、自己PRや正社員の志望動機などを口頭で説明できるように練習しておくのがおすすめです。

スキルアップする

正社員登用を目指す業務や職種において、役立つスキルや資格などがある場合は、事前に勉強をしておくのがおすすめです。

企業は、即戦力になる人材を雇いたいと考えるため、アピールできるスキルを身に着けておくことで、社員登用される可能性も高まります。

スキルアップの方法としては、セミナーへの参加や、資格取得に向けたスクール通いなどがおすすめです。

正社員になるメリット

雇用や収入が安定する

正社員登用されることで、雇用や収入が安定しやすくなります。

雇用期間の定めがないため、雇い止めの心配がなく、長期的に働き続けることが可能です。

また、正社員は基本的に月給制なので、祝日の有無やシフト状況によって収入が変動することもありません

昇給や賞与のチャンスがある

正社員になることで、昇給や賞与の機会を得やすくなる点もメリットです。

成果に応じた昇給や、ボーナスの支給によって、年収を大幅に上げられる可能性もあります。

また、残業代も支給される点でも、非正規雇用と比べて収入面余裕が生まれやすくなります。

福利厚生が充実

正社員は、非正規雇用の従業員と比べて利用できる福利厚生の幅が広い点もメリットです。

たとえば、住宅手当や家族手当、慶弔手当、退職金など、様々なサポートを受けられるようになります。

また、会社によっては育児休暇や産前・産後休業も取得できるので、ライフプランも立てやすくなります

正社員登用されることで福利厚生の例

  • 住宅手当・家賃補助
  • 社員寮
  • 家族手当
  • 慶弔手当
  • 退職金
  • 有給休暇
  • 育児休暇
  • 産前・産後休業
  • 健康診断
  • 医療費の一部負担
  • 資格取得支援
  • 社員旅行

 

社会的な信用がある

正社員登用によって収入が安定することで、社会的な信用が高まる点もメリットです。

たとえば、車や住宅ローンの申請、クレジットカードの発行、賃貸物件の契約などにおいて、審査に通りやすくなります。

社会保険に加入できる

正社員登用されることで、企業が加入する社会保険や厚生年金に加入できるのもメリットです。

パートやアルバイトなどの非正規雇用では、勤務日数などの要件を満たさなければ、社会保険に加入できないケースもあります。

その点、正社員は会社の手続きで無条件に保険加入でき、医療費も負担してもらえるため、もしもの時も安心です。

スキルアップしやすい

社員教育に力を入れている企業の場合、正社員登用されることで、スキルアップしやすい環境に身を置ける点もメリットです。

会社が主催する研修やセミナーなどを積極的に活用することで、着実なスキルアップが見込めるでしょう。

転職のときに有利

正社員としての勤務経験は、転職時のアピールポイントにもなります。

転職市場では実務経験が重視されるため、応募先で活かせる経験やスキルがあるほど、採用で有利になるでしょう。

また、正社員としての勤務年数が長いほど、「責任感がある」と評価されるため、応募先に対する印象アップにも繋がります。

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正社員になるデメリット

労働時間が増える可能性がある

正社員になることで雇用条件が変わり、勤務時間が長くなるケースもあります。

また、責任の大きい仕事を任されるようになり、業務量が増えた結果、残業しなければいけなくなる可能性もあります。

正社員登用を目指す際は、プライベートな時間が減る可能性がある点を理解しておきましょう。

転勤・異動の可能性がある

職種や担当する業務内容によっては、正社員になることで、異動や転勤を命じられる可能性が出てきます。

特に、全国展開している企業の場合は、遠方に引越さなければならないこともあるため、注意が必要です。

転居を希望しない場合は、正社員登用の前に条件をしっかりと確認しておきましょう。

残業や休日出勤の可能性がある

正社員は、状況によって残業や休日出勤が発生する点がデメリットです。

たとえば、人手不足でシフトが組めない場合、急きょ出勤しなければならない可能性もあります。

正社員は、非正規雇用のスタッフと比べて責任も大きくなるので、トラブル時に対処しなければいけない点は理解しておきましょう。

責任が重いことがある

正社員になると、非正規雇用の頃と比べて仕事に対する責任も大きくなります。

会議への出席やクレーム対応、部下のマネジメントなど、重大な業務を任される機会も増えるでしょう。

責任が大きくなるとやりがいも増し、出世や昇給のチャンスも増えますが、同時にストレスが増える可能性もあるため、注意が必要です。

 副業禁止のケースもある

会社が正社員の副業を禁止している場合、ダブルワークをしたい方は不都合に感じるでしょう。

副業禁止のルールを破った場合、罰則が課せられる可能性もあるため、注意が必要です。

なお、副業の可否は就業規則などに規定があるため、事前に確認しておきましょう。

契約社員のメリット

フルタイムで働きながら専門性を活かせる

契約社員は、個人の専門性に合わせて仕事を振られるケースも多いため、スキルを活かしながらやりがいをもって働けます。

基本的に業務範囲も絞られているため、「自分の得意分野だけに集中して働きたい」方にピッタリです。

また、契約社員はフルタイムでも働けるため、パートやアルバイトと比べて収入が高くなりやすい点もメリットです。

副業をしやすい

正社員の副業を禁止している会社は多く、「ダブルワークしたくてもできない」という方も多くみられます。

その点、契約社員は副業を認められやすく、複数のチャネルで稼ぎたい方にとっては好都合です。

ただし、会社によっては契約社員の副業も禁止しているため、トラブルを避けるためにも、事前に就業規則等を確認しておくのがおすすめです。

正社員と比べて面接の難易度が低い

契約社員は、正社員と比べて面接の難易度が低い傾向にあります。

正社員には「雇用期間の定め」がなく、よほどの理由がない限り解雇できないため、採用も慎重に行われます。

その点、契約社員は期間満了ごとに雇用の継続を判断できるため、正社員ほど採用のハードルが高くありません。

契約社員のデメリット

雇用期間が定められている

契約社員には「雇用期間の定め」があり、基本的に長期雇用は見込めません

業績悪化などがあった際、真っ先に契約を切られてしまうリスクもあるため、雇用が不安定になりがちです。

また、派遣社員の場合は派遣会社が勤務先を斡旋してくれますが、契約社員が契約更新できなかった場合は、自力で次の仕事を探さなければならないため、注意が必要です。

補佐役としての業務を担当する場合もある

契約社員は、正社員の補佐役として限られた業務内容のみ割り当てられるケースがあります。

そのため、希望していた業務に携われなかった場合、やりがいを感じられなくなってしまいます。

希望する業務がある場合は、あらかじめ担当できる業務内容や範囲を確認しておきましょう。

昇進・昇給は契約時に確認する

契約社員は、正社員ほど昇進・昇給の機会がありません。

何年も同じ待遇のまま契約更新される可能性もあるため、注意が必要です。

とはいえ、会社によっては契約更新時に昇給されるケースもあるため、事前に条件などを確認しておきましょう。

企業によってボーナスや退職金、福利厚生が異なる

多くの企業で、契約社員は賞与や退職金の対象外とされています。

また、福利厚生に関しても、正社員と比べて適用される範囲が限定されがちです。

基本的に非正規雇用は、正社員と比べて待遇面が劣ると理解し、雇用条件や受けられる手当をあらかじめ確認しておきましょう。

長期ローンが組みにくい可能性がある

契約社員は、正社員と比べて収入が安定しずらいため、ローンの審査も通りにくい傾向にあります。

たとえば、住宅ローン審査では、「雇用形態」「勤続年数」「勤務先」といった仕事に関する情報を必ずチェックされます。

将来的に家や車の購入を考えている場合、契約社員では不利になりやすいと理解しておきましょう。

正社員登用制度の実態

厚生労働省が発表した「労働経済動向調査(令和4年2月)の概況4結果の概要」によると、正社員登用制度を設け居ている企業は全体の75%程度です。

しかし、そのうち実際に登用実績のある企業は半分程度なため、利用実態が伴っていないのも現状です。

正社員登用の実績が多い業界

  • 医療・福祉業界
  • 不動産業界
  • 製造業
  • 運輸業、郵便業
  • 卸売業、小売業
  • 宿泊業、飲食サービス業
  • 金融業、保険業

 

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正社員登用制度を使用する際の注意点

必ず正社員になれるわけではない

正社員登用制度があるからといって、必ずしも正社員になれるわけではありません。

「制度自体はあっても、実際に利用された実績はない」という企業もしばしばみられます。

また、人気企業においては、倍率が高く正社員登用のハードルも高くなりがちなので、非正規として着実に実績を積み重ねることが重要です。

 

企業が制度を悪用する可能性もある

企業によっては、正社員登用制度を悪用しているケースもあるため、注意が必要です。

具体的には、正社員登用制度で求職者を集め、実際には制度を使わせずに非正規社員のまま働かせる、という手口です。

不当な労働力搾取を回避するためにも、あらかじめ制度利用実績を確認することをおすすめします

 

正社員登用以外で正社員になる方法

正社員求人に応募する

正社員として就業したい場合は、はじめから正社員求人に応募するのもおすすめです。

採用面接に合格すれば、試用期間や正社員登用試験なしで、すぐに正社員として働けます

特に、未経験で就職や転職をする場合、年齢が若いほど有利になるため、求人への応募を考えている場合は早めに行動するのがおすすめです。

紹介予定派遣を利用する

紹介予定派遣とは、「契約期間満了後、派遣先で直接雇用されるを前提に、派遣社員として働く制度」です。

契約期間中の働きぶりが認められ、派遣先からの承諾を得られたら、契約期間満了後は正社員として働けるようになります。

派遣期間は「最長6ヶ月」と法律で定められており、直接雇用までの期間は3ヶ月が目安なので、短期間で正社員になりたい方におすすめです。

契約期間満了後の雇用形態に注意

紹介予定派遣では、契約期間満了後に契約社員として雇用されるケースもあります。

必ずしも、正社員としての登用が必ず補償されている訳ではないため、注意が必要です。

派遣就業期間が終了した際に、正社員または契約社員のどちらで雇用されるのか確認しましょう

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正社員登用制度に関するよくある質問

「正社員登用制度」の読み方は?

正社員登用制度は、「しゃいんとうようせいど」と読みます。

正社員登用の実績(過去3年)とはどういう意味?

「正社員登用の実績(過去3年間)」とは、「過去3年間のうち、実際に社内で非正規雇用から正社員へ切り替えた人がいる」という意味です。

 

正社員登用制度がない場合はどうしたらいい?

正社員登用制度がない企業に勤めている人が正社員になりたい場合は、「正社員求人に応募する」「正社員登用制度のある企業に転職する」といった方法があります。

また、紹介予定派遣を利用すれば、契約期間満了後に正社員として働くことが可能です。

契約社員の場合、社会保険の加入や有給の条件はどうなる?

週30時間以上の労働をしている場合は、雇用形態に関わらず社会保険の加入対象となります。

また労働基準法第39条では、「6ヶ月以上継続勤務し、全労働日の八割以上出勤」している労働者に対して、10日間の有給休暇を与えることを義務づけています。

そのため、フルタイム勤務の場合は、契約期間に関わらず10日の年休権が発生します。

正社員登用は辞退はできる?

雇用条件や労働環境が希望と合わない場合は、正社員登用を辞退することもできます

ただし、雇用先との関係にも影響するため、極力辞退しないのが無難です。

また、合意後の辞退はトラブルの原因にもなり得るため、なるべく早い段階で伝えるようにしましょう。

パート・アルバイトからの社員登用制度もあるの?

正社員登用制度を活用して、パートやアルバイトから正社員になるケースもあります。

特に、飲食店や学習塾、介護職などにおいては、社員登用が頻繫に行われます。

 

正社員登用制度があると嘘をつく企業があるのは本当?

企業の中には、正社員登用制度を求人の釣り文句として利用しています。

上記のような企業では、「正社員登用制度を導入していながら、実際に活用された実績がない」というケースがほとんどです。

悪質な企業を見抜くためにも、選考時に「過去3年の制度活用実績」を確認しておくのがおすすめです。

 

正社員登用されない人の特徴は?

正社員登用されにくい人の特徴は、以下の5点です。

  • 周囲とのコミュニケーション不足
  • 体調不良での休みが多い
  •  正社員登用の対策が出来ていない
  • 自分の仕事だけをする・一匹狼
  •  高齢

 

正社員登用と正社員の違いは何ですか?

正社員とは、従業員の「雇用形態」を指します。

一方の社員登用制度は、正社員として働くために活用される「制度の名称」です。

正社員登用までの期間はどれくらい?

正社員登用制度の試用期間は、3~6ヶ月程度が目安です。

ただし、法律等で期間が規定されているわけでは無いため、正社員になるまでの期間は企業によっても異なります。

まとめ

正社員登用制度を活用することで、非正規雇用からでも、正社員にキャリアアップできる可能性が高まります。

正社員になることで、給与や雇用の安定、待遇の向上、社会的信用の獲得など、様々なメリットがあります。

登用試験に合格するには、日頃から熱心に仕事をこなし、「会社への貢献意欲」や「勤続の意思」などをアピールすることが重要です。

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