2017年度のこの冬は、数年に一度レベルの寒波が何度も襲来して、各地で大雪や猛吹雪に見舞われていますね。皆さんのお住まいの地域はいかがでしょうか。
私の住む関東エリアも、先週、東京都心で48年ぶりに氷点下4度を記録。20センチメートル以上の積雪に交通機関は混乱し、「この冬は、ホント寒いね!」なんて言葉が挨拶替わり。
連日続くこの寒さのせいか、インフルエンザが猛威を振るい大流行。「早く暖かな春になって欲しい」と、皆の願いはひとつですね。
シロアリに侵入させないための備え「防蟻処理」
そんな待ち遠しい暖かい春が来る前に、まさに今、「お家にも備え」をしていただきたいと思っています。
それは、「防蟻処理(薬剤散布)」です。
防蟻処理とは、家の天敵である、建築害虫などと呼ばれている「シロアリ」から大切なお家を守るため、シロアリを寄せ付けない薬剤を基礎周りや1階の床下等に散布すること。
シロアリは乾燥や光に弱いので普段は土の中にいるのですが、家に侵入する際は土の中から蟻道(ギドウ)というトンネルをつくって建物に上ってくるので、その侵入経路に防除薬剤を塗るのです。
木造住宅の建築工事の時には、必ず防蟻処理が行われているのですよ。
シロアリは、家の大事な柱や梁、壁や床や天井を支えている木材を餌にしているので、家の天敵とか建築害虫と呼ばれています。
シロアリに侵食された木材は、ボロボロスカスカの状態となって強度を失い、被害が大きくなれば、建物が倒壊する恐れも出てくる程なのです。
大きくて頑丈な家が小さい虫(アリ)にやられるなんて想像がつかないかもしれませんが、大切なお家をシロアリから守らなければなりません。私たちが住みながらシロアリの存在を意識してあげるだけでも、家は長持ちしますよ。
シロアリも春が来るのを待っている
その怖いシロアリが活発に活動するのが「暖かくなった春(3~4月)」なのです。暖かな春を待ち望んでいるのは、私たち人間だけではないのです。
ですから、シロアリが活発に活動する前に、お家の防蟻処理が万全かチェックする必要があります。
防蟻処理を建築工事の時に1回やってあるから大丈夫、ではないのです。
どんなに優れた殺虫剤でも時間が経つと揮発して薬剤の効果が薄れてくるのはご存知だと思いますが、お家の防蟻処理の薬剤の効果も同じイメージです。
そして散布した薬剤の種類によっても防蟻効果が続く期間が違います。
お家を守るために私たちは、この防蟻処理の効果が切れてしまう前に、また防蟻処理を行うことが必要です。
定期点検やメンテナンスで家は長持ちします!
でも、安心してください。
最近の新築住宅の防蟻処理を行う施工業者のほとんどは、シロアリ被害に対して「最長5年の保証」を行っています。要は、保証期間内にシロアリ被害にあったら、補修工事費用を業者が負担してくれる制度です。(上限金の設定はあります)
もし、「家の新築時から5年以上経過している」「今まで一度もシロアリを警戒したことがない」という方は、建築工事をしたビルダーに一度問い合わせてみるのも良いでしょう。
我が家はリフォームですが、リフォーム工事の時にしっかりと防蟻処理を行い、施工業者が5年保証に加えて2.5年毎にシロアリの被害がないか点検に来てくれています。
既に我が家は始めの防蟻処理から5年が経過していますので、2度目の防蟻処理をしました(工事費用は、1坪1万円程度でした)が、防蟻処理と並行して重要なのは「定期的な点検」なのだと思います。シロアリの被害が速めに分かれば建物に致命的な損傷を受ける前に対応できますからね。
さいごに
「私たちが住みながらシロアリの存在を意識してあげるだけでも、家は長持ちします」というのは本当です。
例えあなたがシロアリに関しての専門的な知識がなくても、お家の基礎周りに土の中から不自然な土の筋が土台に向かって付いている等の「異変」を早めに見つけることが重要なのですよ。
定期的なシロアリチェックもお家の大事なメンテナンスのひとつです。
私たちの生活を守ってくれる家。私たち住む側も、長く安心して暮らせるように、お家の防蟻処理メンテナンスも忘れずにやっていきましょう!