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在宅!ワーキング・ダッド!第11話「どこまで知ってる?!本の印税の話」

印税の話

こんにちは。丸本チンタです。
今日は僕の知っている印税についての話を書きたいと思います。

これまでブログの書籍化という形でこれまでに2冊の書籍を出版させていただきました。

僕の場合はブログ開始前から声がかかったパターンですが、こういうタイプの本は原稿料が出ずに印税のみの報酬というのがほとんどだと思います。

出版した本の数はまだまだ少ない僕ですが、本を出してからはいろんな情報がちらほら入ってくるようになりました。人にもよりますが、本を出したことのある人でも詳しく知らなかったりするのが印税です。

目次

印税の支払いの2つのパターン

まず印税には大きく分けて2つのパターンあります。
本を刷った分だけ印税が支払われるパターンと、売れた分だけ印税が支払われるパターンです。

刷った分だけ支払われるパターンというのは、つまり印税10%の1000円の本の初版部数が1万部だったら、ぜんぜん売れなくても最初にだいたい100万円は著者の報酬が保証されるということになります。
売れれば重版がかかり、さらに刷った分だけの印税が著者の懐に入ります。どちらかというとこちらのパターンが多いはずです。
電子書籍ですと話が変わり、刷る必要がありませんから必然的にダウンロードされた実売数の印税が収益になります。

ここで注目したいのが印税のパーセンテージです。

僕は自分が出版する前の知識としては、どこで聞いたか本の印税は10%だろうと思っていました。
基本はそれで間違いないのですが、売れっ子の作家さんだと10%以上もらえる人もいるらしいですし、8%や4%という話も聞いたことがあります。
売り上げ部数によって印税のパーセンテージが変化するという変則的な契約もありました。
最近ですと書籍が売れない時代になっていますので、印税のパーセンテージも下降の傾向にあるかもしれません。

交渉次第?印税のパーセンテージと印刷部数

本の価格というのはだいたい妥当な値がつきますよね。
そこで、著者の収益としては本の印刷部数と印税のパーセンテージが重要となります。

この「在宅!ワーキング・ダッド!」の第8話で、「同じようなレベルの活動をしている人でも少しの立ち居振る舞いの違いや運で、年収にかなりの差が出る」というようなことを書きましたが、本の話ではそれが顕著です。

僕のようなブログの書籍化、と一言に言って、端から見ると似たようなものでも、1000円の本として考えたときに、印税10%初版部数8000部の本と印税4%4000部の本、売れずに初版で終わった場合だと、おおよそになりますが、64万円も収益に差が出ることになるわけです。
ブロガーとしての人気度と書籍執筆の作業量が同じであれば、知ると愕然とする数字だと思います。僕の過去2冊の書籍の出版時の待遇は悪くなかったですが、事前にそういった話は一切せず書籍制作の作業に入りましたから、たまたま運がよかったと言えるでしょう。

先日ある出版社の方から書籍出版のお声がけがありました。
こちらから印税のパーセンテージと初版部数を聞いたところ、はじめは印税8%初版6000〜7000部とのご提示がありました。
ダメもとで「もう少しどうにかなりませんか?」と聞いてみると、「印税10%初版7000〜8000部まで持っていけるよう頑張ります!」とのお返事をいただけました。自分で言ってはみたものの、言えば上がるんだ・・・と驚きました。

最終的には話はまとまらずに書籍出版は流れてしまいましたが、それは事前の印税などの交渉が理由ではありません。
これから本を出版する機会がある方は、作業前に印税のパーセンテージと、おおよその初版部数ぐらいはさりげなく聞いた方がいいかもしれません。
聞いたことによって問題が起きても責任は持てませんが・・・。

深まるナゾ・・・電子書籍の印税の話

最後に電子書籍の印税の話です。

電子書籍の印税は印刷や流通のコストがかからないので、通常、紙の本よりも高い印税率の設定となっています。
2010年ごろから活性化してきた比較的新しい分野で、そのため印税率も探り探りで設定されてきたのか、僕が過去に出版した2冊の書籍のパーセンテージには10%もの開きがあります。後発の本の方が高い設定です。

しかし振り込まれている額を確認すると、2冊目の方だけぜんぜん計算が合わない。
これはどういうことかというと、記事冒頭の漫画部分の件がその理由かと思います。2冊目の電子書籍はたびたび半額セールで販売されています。

電子書籍の収益は実売数なので、ときどき売り上げの明細が送られてきます。
振り込まれた額を見て、ああ、売れたのはこれだけか、と思うくらいで、僕は細かい部分まで確認していませんでした。
最近、知人や同業の方とのやりとりで今回のことが発覚し驚きました。
電子書籍のセールで著者に支払われる額に変化があるか?ということをネット検索すると、「だいじょうぶだよー」「セールでも作家への支払い額は変わらないよー」という声が目につきますし、漠然と、勝手に半値で売っておいて作者の取り分が減るということがあるとは思いませんでした。

実際のところがどうかは編集部に確認していないので、セールが原因とは言い切れないんですが、ダウンロード数と振込額の大幅な差の理由はそれ以外に思い当たりません。
ひょっとすると、編集さんも知らなくて、それを聞いたら、本当ですか?!と驚くのではないかという気もしないではないです。
電子書籍には読み放題などのサービスもありますが、そういうものの印税がどうなっているかも、よくわかりません。

長々と書いてきましたけど、多少の印税率の差など、気にならなくなるぐらい売れる本を作らないとな・・・と思う、今日この頃です。

※電子書籍半額は不定期で行われており、現在は通常の価格での販売となっています。

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