月島じゃなくても本格もんじゃを!
もんじゃ焼きといえば月島が有名ですが、今回ご紹介する本格もんじゃが楽しめるお店は東急大井町線 旗の台駅のすぐ近く。
昔懐かしい雰囲気が漂いながら、いまも多くの人が行き交う商店街に「月島もんじゃ くぅ」(以下、くぅ)はあります。
「お店を出すときに一番大事にしたことは、月島まで行かなくても本場のもんじゃが食べられること」
そう語るのは代表取締役の友野さん。
もともと下町育ちの友野さんにとって、もんじゃは駄菓子屋さんでも食べられる身近な存在。イタリアンや和食、焼肉、ファーストフードとさまざまな飲食店で働いてみたけれど、結局「もんじゃ」が一番しっくりきたそうです。
「食事をする上でなにが一番楽しいかなと考えたときに、もんじゃ屋だとみんな一緒のテーブル上でシェアしながら食べられますよね。そこで会話が弾んで笑い声が生まれる。色んな飲食店で働きましたが、やっぱりこの世界が良いなあと思い、自然な流れでもんじゃ屋を目指しました」
確かに鉄板焼きのお店だと、普段の食事にプラスαの楽しみがありますよね。
「自分のお店を持ちたい!」という思いから、月島の老舗もんじゃ屋で8年修業して独立した友野さん。くぅはオープンして四年目を迎え、近々横浜の川和町に2号店がオープンします。
「お客さまは6割が家族連れの方ですね。ありがたいことに半数以上はリピーターのお客さまです」
リピーター率の高さは、くぅが愛されている証拠ではないでしょうか。
子ども連れで食事を楽しむ場所に
そんな「月島もんじゃ くぅ」には友野さんが考えた、お子さん連れのための工夫があります。
「鉄板焼きって子ども連れだと行きにくいですよね。目を離した隙に鉄板に触ってやけどする心配もあるので。
僕自身、小学1年生と8か月の子どもがいるので、どうしたら家族連れのお客さまが来やすいか考えながらお店をつくりました」
「まず、新生児用なんですがバンブーやバウンサーを置いたりして、親が抱っこせずに食事ができるようにしています。テーブル席用のベビーチェアももちろん完備。
あと、座敷をつくる際に掘り炬燵はやめました。どうしても子どもたちは中に入ってしまうので。大人の方には少し窮屈かもしれませんが…(笑)」
その他にも子ども用の食器はもちろん、ドリンクなどもキッズサイズで用意してもらえます。子ども向けのメニューというくくりはありませんが、子どもが好きそうな食材のメニューも多数用意されています。そもそも、もんじゃ自体が駄菓子屋でも楽しまれている料理なので、大人と一緒に楽しめるんですね。
ママ会におすすめのランチタイム!
さらに嬉しいのがランチタイム。基本的にもんじゃ、お好み焼き、焼きそば、アイスが食べ放題で、幼児はなんと無料!
子ども連れのランチ会にとっても嬉しいですよね。取材した日もちょうどママ会が開催されていました。
食べ放題に出すお料理は、ディナータイムより気持ち小さくして、たくさんの種類を食べてもらえるようにしているそう。
お店の一番人気のメニューは明太子もちチーズのもんじゃ焼き。その他にも定番から変わり種までメニューの幅が広いので何度も通いたくなってしまいます。
「例えばですが、ファミリーレストランに行くように気楽に来て欲しいですね。
基本的に月島の文化を受け継いでいるので、お客様自身で焼いていただくスタイルですが、ご希望があればスタッフが焼きますので、お子さまが小さい方もご安心ください!」
友野さんのお店づくりへの思いはとても明確で、「こんなお店にしたい」という思いをきちんと行動に移せているからこそ、多くのリピーターにつながっている気がしました。
ちょっとした工夫や気づかいが積み重なって、「また行きたい」と思えるお店はできていくのかもしれません。
おまけ
入口に置いてあったわくわくカプセル。中に入っているアイテムはちょっとした髪留めやおもちゃなど、中身は友野さん自身が準備されています。
いい子でご飯を食べられたらもらえるよ、というやりとりがよく聞こえてくるそうです。交換OKなのも嬉しいですね。